30代無職が社会人1年目に向けたビジネス書を読みました

「こんな意識の低い会社にいたらダメだ!」と30代で転職をした私があっという間に挫折したのは、社会人として当たり前のことを、この歳で何も出来ないことを思い知らされたからでした。自分がレベルの低い環境で30代までを過ごしてしまったという後悔、そしてこの年齢から巻き返さなければいけないという焦り、周りの若い社員よりも仕事ができないという恥、そんなものでいっぱいいっぱいになりながら仕事をしていた結果、体調を崩して退職せざるを得ない状況となり、めでたく無職となったのです。

具体的には、資料一つ作るにも何から手をつけて良いかわからない、議事録の取り方がわからない、業務の進捗を把握していない、客先でテンパるなど、思い出すと当時の光景がフラッシュバックし、情けなくなる思い出ばかりです。どうやらビジネススキルが22歳大卒の子レベル(かそれ以下)であることを認めなければ前に進めなさそうなので、社会人1年目に向けた「図解 コンサル一年目が学ぶこと」を、30代無職のいま読んでみました。その内容と感じたことをまとめてみます。

目次

気づいたこと

  • 発言はいつも見切り発車
  • 愚直という美徳
  • 無能であるまいというプレッシャー

今後に活かしたいこと

  • 結論から、正直に話す
  • サボらずちゃんと考える
  • 漫然と作業をしない
  • 議事録の取り方

気づいたこと

発言はいつも見切り発車

わからないことを教えてもらうとき、相手に質問の内容がうまく伝わらず「もう一度いいですか?」と聞き返されたり、「どういうことですか?」と説明のし直しを求められることが多くありました。自分の置かれている状況や考えていることを、順を追ってわかりやすく説明していたつもりなのですが、そもそも自分がなにを質問したいのか、自分自身で理解できていない状態にもかかわらず、教えてもらおうという一心でいたことが原因だと気づきました。”ここがわからない”というポイントを明らかにせず、状況をありのまま説明することで、相手に自分がどこで躓いているか読み取ってもらおうとしていたのです。なんとも人任せで恥ずかしいことだと反省しました。

愚直という美徳

自分のパーソナリティを、好んで「愚直」という言葉で表現していました。なんでもコツコツと地道に取り組み続けることができるという、長所のつもりで使っていた言葉なのですが、振り返ってみると、効率・目的に対する意識を持たず、ただ指示されたことをひたすら行うことしかできない愚かさを、ポジティブな言葉で表そうとしていただけでした。子供のうちはそれでも良いかもしれませんが、大人に求められるのは常に結果で、いかに大きな成果を効率よく出すかが争点になるなか、「一生懸命やっているから結果が出なくても仕方がない」と自分に言い訳ができるように、この”愚直”というパーソナリティを選んでいた自分は、なんと間抜けで幼稚なのだと悲しくなりました。

無能であるまいというプレッシャー

30代という年齢で見ると、私が社会的に無能な人間であることは間違いありません。経験してきたことのレベルが低いことは疑いようがなく、覆せない事実です。にもかかわらず、無能に見られたくないという想いが強く、1つの作業に時間をかけて完成度を高めることを求めていました。社会人に求められるのは”Quick and Dirty”で、雑でもいち早く仕事を完成させ、そこからフィードバック・修正を行なっていくやり方であるのに対し、真逆の”Slow and Beauty”に囚われていました。結果、十分なフィードバックを受けることができず、クオリティも低くなってしまうという、最悪の循環を生み出してしまっていたと気づきました。例えばQuickなスピード感で、自分がその仕事をできないことが分かれば、その事実から軌道修正して対応策を取ることができるにもかかわらず、正直に状況を判断・報告ができませんでした。それはひとえに、自分が無能だと認めることができていなかったからだと思います。厳しい現実ですが、認めて初めて一歩目が踏み出せると思うので、これからは周りに強がらない、と心に誓いたいと思います。

今後に活かしたいこと

結論から、正直に話す

話法には、物事を順序立てる演繹的な話し方と、結論から話す帰納的な話し方があり、ビジネスでは圧倒的に帰納的な話し方が求められます。なぜなら、伝えることがシンプルで分かりやすくなるからです。PREP法(Point【結論】→Reason【理由】→Example【具体例】→Point【結論】)という原則を意識しながら普段の会話を行うと、思いついたことから喋るという癖をなくしていけるようなので、これは生活の中に取り入れたいと思います。また、Talk Straight【端的に、率直に喋る】という考え方も、コンサルティング会社には重要視されている大事な要素のようです。言い訳をせず、素直にポイントだけを伝えるためには、発言の裏に後ろめたさが無いことが重要です。周りの人に正直でいられるよう、普段の行動を律しておくことは必須事項であることを、改めて噛み締めました。

サボらずちゃんと考える

頭は考えると疲れます。なので、これまで自分の頭で考えることを極力避け、必要な情報を誰かから教えてもらったり、調べて出てきた方法をそのまま使ったり、という問題解決方法ばかりを行ってきました。これは完全に無意識な行動ですが、コンサルティング会社では1年目から、徹底的に自分の頭で考えることを求められるそうです。そこで重要なポイントとして紹介されていたのは2点、ロジックツリーと仮説志向です。ロジックツリーはどうも重要な上に深さもあるようなので、改めて学ぶ機会を設けたいと思っています。仮説志向というのは、まず仮説を立て、検証してフィードバックするまでのサイクルを高速で回すことが、課題を最短で解決する手法であるという考え方です。事実だけをつなげていくのではなく、まず仮説を自分の頭で設定してから検証作業に入った方が、スピードが上がる上にスキルが積み上がります。

漫然と作業をしない

情報量を増やしたからといって、ビジネスの能力は一切向上しません。例えば本を読む時も、その本を読む理由を明らかにして、かつ重要な部分だけに絞って読むのが有効だと言います。ここには”重点思考”が影響しており、”20対80の法則”とも呼ばれる、「80%という大多数を決める20%の要素にだけ注目する」という考え方なのですが、どこが大事な部分かを見つけて集中することで、余計なことをやらずに済む結果、大幅に成果までの道のりが短縮されるというものです。大事なのは80%を”捨てる”ということ。捨てるのは怖いことですが、ここに敢えて向き合うことで、いろんなものの効率を上げることができるそうなので、情報の取捨選択を意識していきたいと思います。

議事録の取り方

議事録とは社会人文書の基本で、会議の内容をあとからみんなが確認でき、誤認を無くすためのものです。発言録と違い、時系列で全ての発言を書き出すのではなく、以下の内容をまとめることが必要です。

  • 日時
  • 場所
  • 参加者
  • アジェンダ
  • 決まったこと
  • 決まらなかったこと
  • 確認が必要なこと
  • 次回に向けてのTo Do

終わりに

社会人1年目に向けた内容を、いま学ぶことについて

私は、普通の会社であれば若手のうちに学べるようなことに、触れずに30代になってしまいました。後悔先に立たずとはまさにこのことで、ずっとサボってきてしまったツケを、このタイミングで払わされる羽目になっているのです。これまで通りのやり方が通用するようなレベルで自分を守る道もありますが、私は実力がない割に負けず嫌いなので、恥をかきながらでも自分を変えるために、当たり前のことを1から学んでいきたいと思っているので、応援よろしくお願いします。

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